その翻訳、毎回ゼロから始めていませんか?生成AIで翻訳の品質も納期も変わる、データ活用の新常識

「この専門用語、前回はどう訳したんだっけ?」

翻訳の仕事をしていると、こんな場面に出くわすことがあります。
過去の資料を探し、用語集を確認し、以前の翻訳と見比べる。ようやく見つけたと思ったら、今度は今回の文脈に合っているかを考える。
翻訳するたびに、同じような作業を繰り返していませんか?
実は、過去の翻訳データには、翻訳業務を効率化し、納期を短縮するヒントがたくさん詰まっています。
今回は、企業に眠る翻訳データの活用と、高電社が提案する「アセット蓄積AI翻訳」についてご紹介します。

1. 統合報告書の翻訳から見えてくる、企業独自の言葉

例えば、上場企業のIR資料を日本語から英語に翻訳する場面を想像してみましょう。<
統合報告書には、経営方針、事業戦略、研究開発、環境への取り組みなど、企業のさまざまな情報が盛り込まれているだけでなく、各業種に即した専門用語や独自の製品名、研究開発に関する表現などが数多く登場します。
さらに、企業が大切にしている価値観や、事業戦略を説明する際の独特な言い回しもあります。
こうした表現を英語にする際、単語の意味を正しく訳すだけでは十分ではありません。
過去の報告書やWebサイトで、どのような英語表現を使ってきたのか。企業として統一したメッセージを発信できているか。そうした点も重要になります。
しかも、統合報告書は毎年発行されることが多く、前年までの内容を踏まえながら、新たな情報を追加していきます。
ここで活躍するのが、過去の翻訳データです。
毎年翻訳する資料だからこそ、過去の翻訳を次の翻訳に活かす価値があります。 

2.翻訳データは、眠らせておくにはもったいない

企業には、これまでに翻訳した資料が数多く存在します。

  • 統合報告書やアニュアルレポート
  • Webサイトや会社案内
  • 製品カタログや技術資料
  • 取扱説明書やマニュアル
  • プレスリリース

これらの資料には、企業独自の用語や表現が蓄積されています。
ところが、翻訳が完了すると、そのデータはWordやExcel、PDFなどのファイルとして保管され、次の翻訳では十分に活用されないこともあります。
必要なときに探すのも一苦労。原文と翻訳文が別々に管理されていたり、担当者しか保存場所を知らなかったりするケースもあるでしょう。
せっかく時間と費用をかけて翻訳したデータなのに、次の翻訳で活かせなければ、少しもったいない気がしませんか?
そこで注目したいのが「翻訳アセット」という考え方です。
ここでいう翻訳アセットとは、過去の訳文や用語集など、今後の翻訳に活用できる資産のことです。
翻訳データを単なる過去の成果物として保管するのではなく、次の翻訳に役立つ形で蓄積する。それが翻訳アセットの活用です。

3. AI翻訳に「会社の言葉」を活かす

ここで登場するのが、「アセット蓄積AI翻訳」です。
一般的なAI翻訳は、入力された文章をもとに翻訳を生成します。
「アセット蓄積AI翻訳」では、生成AIに過去の翻訳データや用語集を参照させることで、企業独自の用語や表現を翻訳に反映することを目指します。
例えば、ある企業が長年にわたり、特定の技術名称や事業コンセプトに特定の英語表現を用いているとします。
過去の翻訳データを活用すれば、今回の翻訳でも従来の表現を参考にしながら、用語や言い回しの一貫性を保ちやすくなります。
さらに、過去の翻訳を参照したり、繰り返し登場する表現を効率的に翻訳したりすることで、翻訳にかかる時間を短縮できる可能性があります。
結果として、「アセット蓄積AI翻訳」には、次のようなメリットが期待できます。

  • 用語の統一: 製品名や専門用語など、企業独自の表現を反映。
  • 翻訳業務の効率化: 繰り返し登場する表現を活用し、翻訳の重複作業を軽減。
  • 納期の短縮: 過去の翻訳データを活用し、用語の確認や翻訳作業にかかる時間を削減。
  • 知識の継承: 担当者が変わっても、過去の翻訳表現を引き継ぎやすくする。

4. 翻訳するたびに、資産が育っていく

少し先の未来を想像してみましょう。
毎年、統合報告書を翻訳する企業があるとします。
1年目は、過去の翻訳データを整理し、用語や表現を確認するところからスタート。
2年目は、前年の翻訳データを活用しながら、新しい事業情報や技術用語を追加。
3年目には、さらに蓄積されたデータを活用し、これまでの表現との整合性を確認しながら翻訳を進めます。
過去の翻訳データを活用できれば、毎回同じ用語を調べ直したり、過去の表現を一から確認したりする手間を減らせます。
その分、翻訳者は新しい情報の理解や、より適切な表現の検討に時間を使えるようになります。
翻訳作業の効率化は、単に作業時間を減らすだけではありません。限られた時間の中で、品質を高めるための余裕を生み出すことにもつながります。
これは統合報告書に限った話ではありません。
製品カタログ、Webサイト、技術資料、マニュアルなど、継続的に翻訳が発生する業務でも同様です。
翻訳するたびに、次の翻訳が速く、スムーズになっていく。
そんな仕組みを、AIと翻訳資産で実現していくのです。

5. 大量の翻訳データが整理されていなくても大丈夫

「過去の翻訳データは大量にあるけれど、整理するだけでも大変そう……」
そう思われる方もいるかもしれません。
実際、翻訳データが大量にあっても、すべてがデータベース化されているとは限りません。Word、Excel、PDFなど、さまざまな形式で保存されていることもあります。
しかし、最初から完璧に整理されたデータを用意する必要はありません。
まずは、どのような翻訳データが存在するのかを把握し、今後の翻訳に活用できそうなものを整理することから始められます。
高電社では、こうした翻訳データの整理や活用についてもご相談いただけます。

「長年蓄積してきた翻訳データを活用したい」
「用語集はあるけれど、AI翻訳にどう反映すればよいかわからない」
「翻訳業務の納期を短縮しながら、表現の統一も実現したい」
そんな課題をお持ちでしたら、ぜひ一度ご相談ください。

6. 翻訳の未来をつくるのは、最新のAIだけではない

AIの進化によって、翻訳業界ではAI翻訳やポストエディットなどの活用が広がり、翻訳の進め方や人の役割が変化しています。
しかし、どれほどAIが進化しても、企業ごとに異なる専門用語や表現、長年培われてきた独自の知識は、それぞれの企業が持つ大切な財産です。
その財産の一部は、過去の翻訳データの中に眠っているかもしれません。
最新のAI技術を導入することだけが、翻訳業務の進化ではありません。
これまで蓄積してきたデータを見直し、活用できる形に整え、これからの翻訳につなげていく。
AIに翻訳を任せるだけでなく、AIに自社の翻訳資産を活かす。

高電社の「アセット蓄積AI翻訳」は、翻訳の品質と一貫性を保ちながら、納期短縮と業務効率化を目指す、新しい翻訳業務のあり方を提案します。
これまでの翻訳を、これからの翻訳に。
眠っている翻訳データに、新しい価値を与えてみませんか?

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